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  • 第 7 回

「アッコちゃんの見学ルポ・マンハッタン超高層アパート編」

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「ニューヨークの摩天楼とお散歩おじさんの謎×アッコちゃん流「間違いのない住宅選び」教えます!」



今日もハドソン川沿いをジョギングしていたアッコちゃん。マンハッタンの摩天楼を仰ぎ見てふと思いました。「あんな高い所で暮らしている人って毎日どんな景色を見ているのかしら?」
ひとさまのお家をのぞくのってなんだかどきどきします。しかもそれが普段は滅多にお目にかかれないようなところとなればなおさら。早速、編集長は古い友人で犬好きの不動産屋さんへと電話しました。「マンハッタンの摩天楼を摩天楼の上から見せくださいな!」
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「セントラルパークまで徒歩20秒の立地に見上げるほどの高層ビル!「こんなのが倒れてきたら、私は何階の窓にぶつかるのかしら…」」
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「笑顔のすてきなドアマンのお兄さん。ワクワクのお宅訪問を前に挨拶の声も弾みます。」
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「セントラルパークを眼下にアッパーイーストサイドにハーレムまでも見渡せるこの景色!」


柴村さん:
「冬には雪化粧に染まったセントラルパーク。秋には感謝祭パレードの有名な巨大風船の列を上から眺められますよ。」

編集長:
「すっごい~~。こんなところでラーメン食べたら美味しいだろうなぁ~~。」

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編集長:
「ここにさ、ピアノを置いて。ワイン飲みながら好きなだけ演奏したら絶対気持ちいいわよ!」

柴村さん:
「ミニライブ開けちゃいますね(笑)。すっごく見てみたい!」

今回お部屋を案内していただいたのは、Realty Group International (U.S.A.), Inc.社長の柴村民子さん。アッコちゃんとは長~いお付き合い。ご紹介いただいたミッドタウンのとある高層ビルの一室で、お二人のちょっぴり不思議な住宅談義が始まりました。


下記:編集長と柴村さんの会話



編集長:
「単刀直入にお伺いします(笑)。俗に「未曾有の危機」なんて言われている世界経済ですけど、柴村さんの業界もやっぱり「未曾有」なんですか?」

柴村さん:
「そう言われているんですけどね(笑)。難しいのは全部が全部下がっているわけじゃないってことなんですよね。一概に5%、10%下がっていますとは言い切れないんです。確かに住居のほうなんかは、売りに出しても以前のように直ぐに買い手がつくってわけではなくなっていますけど。」

編集長:
「そうなんですか。」

柴村さん:
「それでも、今日見ていただいたこの物件なんかはもうすでにオファーが入ってきていますから。そういう人気の物件は、値段だけではなく買われる方もきちんと選びたいというオーナーの考えがあったりするんです。本当は贅沢なんですよ、この時期にそうやってオファーを断るなんて(笑)。だけど、オーナーさんは自信があるわけです、この眺めに。マーケットが悪くても誰でもいいからとか、安売りとかはしないって。」

編集長:
「なるほど。」

柴村さん:
「全体的には5%から12%くらい下がっているとは言っていますけども、やっぱりケースバイケースの部分が大きいですね。その物件のロケーションとか…」

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編集長:
「うーん、ロケーションって大切ですよね。わかるなぁ(笑)。」

柴村さん:
「(笑)。それで、今度はロケーションが良くても隣のビルや隣の隣なんかではまた値段や人気が違ってきますしね。特に今はマンハッタンって悪いロケーションがないんですよね。アベニューAとかCとか昔は危険で近寄れなかったし、ミート・パッキングだって以前あそこは普通の人が行くとこではなかったですよね。」

編集長:
「そうそう。すごく危ないところでしたよね!」

柴村さん:
「今はもう綺麗になっちゃって。ホテルだって凄く高い値段で、一晩$700とか平気で取られるんですから。それもマンハッタン中どこも安全になったおかげです。」

編集長:
「昔は絶対行っちゃダメよって言われていたところを、今は綺麗な服着た旅行者や若い女の子がお買い物やレストラン巡りしていますよね。」

柴村さん:
「それで、不動産の世界におけるロケーションっていう考えも今と昔じゃちょっと変わってきちゃって。ロケーションと安全が直結していたのは一昔前、今はそれ以上の付加価値がないとね。」

編集長:
「それって、日本人にとっては当然なんですけどね。マンハッタンもようやくそこまで追いついたっていうか(笑)。」

柴村さん:
「だけど、オフィスの方はこれからちょっと響いてくると思います。今はまだそんなに値段は下がってないんですけど、これから景気の影響で倒産したり事業を縮小したりする会社が増えて、オフィスビルに空きがどんどん増えてきますから。」

編集長:
「なるほど。それでずっとお聞きしたかったんですけど、今回のようなマンハッタンの不動産価値が急落するというは、業界では予測範囲内のことだったんですか?」

柴村さん:
「今まで30年近くニューヨークで見てきていますから、最高の時があれば最低の時もあるっていう。80年代の終わりに日本企業が挙ってマンハッタンの一等地を買い漁ったりなんてこともありましたけど。値段の浮き沈みはいつの時代にもあって、そこに登場するプレイヤーは入れ代わり立ち代り。でも必ず新しい人が現れるっていうのは、やっぱりマンハッタンが特別な場所なんだと思います。」

編集長:
「不動産的視点からみても…」

柴村さん:
「えぇ。ですから今は整理でこういう風になっていますけど、またいずれ値段は上がるわけですよね。これがでも川を渡ってNJとかウェストチェスターとか、奥に行ってしまうと、これがまた違った話ですから。アッコさんが昔住んでいたスカースデールの辺りはそんなに悪くないでしょうけど。」

編集長:
「スカースデールって言えば、ビヨンセとジェイ・Zが(昔の)うちの直ぐ近くに家を買ったって噂を聞きましたよ。」

柴村さん:
「そうそう。アッコさんたちが住んでいた通りの大きな家をね。」

編集長:
「すごいですよね。スカースデールに黒人が住むって昔だったら考えられないことだったんですよ。だからすごいなぁって。」

柴村さん:
「そうねぇ。特にあのヒースコート(Heathcote)通りってすごい通りで。」

編集長:
「うんうん。」

柴村さん:
「最低でも1、2エーカー(約1224坪=1エーカー)の大きなお家ばかりで。確か、ビヨンセカップルは古いお家を一度壊して、新しい家を建てたみたいですね。」

編集長:
「へぇ~。それで、私たち家族がアメリカに引っ越してきて、最初の家がスカースデールの家で。そこを仲介していただいた縁で柴村さんとのお付き合いが始まったんですよね。あの時、スカースデールだけで何件くらい見ましたっけ?」

柴村さん:
「いっぱい見ましたよ。」

編集長:
「ものすごい豪邸もあったりして(笑)。」

柴村さん:
「そうそう。どんどん目移りしてきちゃって(笑)。」

編集長:
「たくさん見ているとだんだん麻痺してきちゃって。最初はワーとか言ってたのが、そのうちだんだん「ちょっと天井低いわねぇ」とか言い始めたりして(笑)。」

柴村さん:
「それでアッコさんの部屋決め手がすごく素敵で。あの天井が高いお家で…」

編集長:
「ふふふ。」

柴村さん:
「応接間のところで、手をパンパンと叩いて。この響きがいいって。」

編集長:
「そう、響きで決めたの(笑)。」

柴村さん:
「長いこと物件を紹介してきましたけど、あんなふうに選ばれた方はアッコさんだけ(笑)。」

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編集長:
「それで先ほど不動産の世界で30年っておっしゃったけど、続けてこられたのは好きだからってことが大きいでしょ?」

柴村さん:
「私の場合はやっぱり人が好きだからでしょうね。毎日色んな方にお会いできるじゃないですか。色んな国の方に会って、色んな物件を見れる。それは楽しいことですね。」

編集長:
「うんうん。」

柴村さん:
「その人たちから直に色々教えられるんです。ある人は親切な方で「お家にいらっしゃい」って。「イタリアンはこうやって作るのよ」ってスクラッチから教えてくださるし。アフリカのお料理を教えていただいたこともありますし、イランの方にシチューの作り方を教えてもらったりもしました。」

編集長:
「そういう交流って柴村さんならではですね。」

柴村さん:
「私ってすごくずうずうしいのよ(笑)。」

編集長:
「そんなことないですよ。そういうスタンスだから、私も含め、長いお付き合いができるんじゃないかなぁって思いますよ。」

柴村さん:
「最近嬉しいのは、20年、30年前のお客さんが日本から大勢戻ってこられるんです。」

編集長:
「そうなんですか。」

柴村さん:
「現役時代にニューヨークで何年間かお仕事をされた方が、やっぱりニューヨークに住みたいって言われて。」

編集長:
「いいですねぇそういうの。」

柴村さん:
「ある方なんかは、日本に戻られる時にアパートを買っていかれたんです。いつか戻ってきたいからって。それを私どもが20年ずっと管理してきたんですけど、今回違う会社に移られてこちらに仕事で戻ってこられたんです。」

編集長:
「へぇ~。」

柴村さん:
「だから「あらまだやってたの」とか「こんな時代だから、続けているとは思わなかったよ」って言われちゃったりしても(笑)。」

編集長:
「やめられないですねぇ(笑)。」

柴村さん:
「そうやって必要としてくださる方が居られるとね(笑)。」

編集長:
「そうそう、犬は今でも飼われているの?」

柴村さん:
「結局また飼い始めちゃったんです。前のペットが死んだ心労で救急病院に運ばれたらお医者さんに「猫が死んで病院くるなんてちょっとおかしいんじゃないですか」って言われちゃったりした時期もあったんですけど(笑)。」

編集長:
「なんたって、柴村さんはペット好きの味方の不動産屋さんだから(笑)。」

柴村さん:
「別れが辛いからペットはもう飼わないって思っていたんですけどね。ある時、ヨークシャーテリアの子犬が12匹もペットショップのショーウィンドーに置いておかれているんですもの、もうダメよね?」

編集長:
「ダメダメ(笑)。」

柴村さん:
「結局目が合った2匹を(笑)。」

編集長:
「ふふふ。」

柴村さん:
「でも今回の不況で皆さん大変なんでしょうけど。まず最初に捨てられるのがペットなの!ユニオンスクエアの大きなペットショップに年取った猫がいっぱいで。檻が足りないくらい。」

編集長:
「とんでもない話ですよねぇ!」

柴村さん:
「自分の両親と住んでいて、仕事を失ったから親を捨てるのかしらって?ペットを捨てるって自分の一部を捨てるのと同じことですよ。お金が無いなら、ご飯にお味噌汁かけたのでもいいじゃない。」

編集長:
「うんうん。どうにもできるんですよ、本当は。自分のご飯を減らせばいいのよ。」

柴村さん:
「本当ですよ。」

編集長:
「ちなみにこのお部屋、ペットは?」

柴村さん:
「買われた方ならペットOKなんですけど、借りた方の場合、犬はダメなんですよ。アッコさん、猫ちゃんと引っ越してこられますか?(笑)」

編集長:
「(笑)。」

柴村さん:
「でも聞いた話ではみんな内緒で飼っているみたいですね。ある方なんか、同じ種類の犬を何匹か飼っていて、別々に散歩に行かせるからビルの中で会う人には一匹しか飼っていないように思われているって(笑)。」

編集長:
「あのおじさんよく散歩連れて行くねぇって(笑)。」

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柴村さん:
「それもアイデアですよね(笑)。アッコさんもタビちゃん(猫)を日本から連れて来られたから、ペットを手放せない気持ちはわかりますでしょ?」

編集長:
「もう断然!(笑)。同じ不動産屋さんでも、やっぱり自分がペットを飼ってないと気持ちがわからない人の方が多いですよ。」

柴村さん:
「そうかもしれませんね。」

編集長:
「だからあれね。このお部屋も買えば、動物OKで。犬なら同じ種類に限り何匹でも(笑)。」

柴村さん:
「お散歩が大変ですけど(笑)。買うなら交渉できますよ!」

編集長:
「実は、今のところはだんだん広すぎるなぁって感じるようになってきてて(笑)。」

柴村さん:
「アッコさんのところも猫ちゃんが減ってきちゃって。大家族だったのに。」

編集長:
「これからまた増やすっていっても、出会いですからねこればっかりは。」

柴村さん:
「私みたいに目が合っちゃったら終わりよ(笑)。今のお部屋は猫のために壁を増やしたりしましたものね。」

編集長:
「そうなんですよね。それに今のビルも、ペットフレンドリーだったっていうのが大きいですね。」

柴村さん:
「うんうん。」

編集長:
「まず前のオーナーが猫をかっていたんですよ。それでお部屋を見に行くじゃない。そうすると、お家の人はいないけど猫がいて。そういうのだけで、「この部屋は良い」って(笑)。猫のいる部屋の景色に。」

柴村さん:
「猫で決めちゃったのね(笑)。」

編集長:
「えぇ(笑)。」
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